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《ルニィ》「その良さが失われる」 〜私は誰のために生きていたんだろう〜

  「やめた方がいい。
  その良さが失われる。」

 

  その言葉が
  彼女の心に残り続けました。

 

 

 

  以前、こんなご相談がありました。

 

  結婚して長い女性です。

 
  
  旦那さんとは大きな喧嘩もなく、
  周りから見れば仲の良い夫婦。

 

  彼女自身も、
  「今まで仲良くやってきたと思います。」
  そう話していました。

 

 

  でも最近になって
  自分でも説明できない違和感が、
  少しずつ大きくなっていったそうです。

 

 

  以前なら、
  旦那さんに何を言われても、
  
  「そういう人だから。」
  
  そう思って受け流せた。

 

  でも最近は違う。

 

  同じ言葉なのに苦しい。

  「私、おかしくなっちゃったんでしょうか。」

  そう言って俯く彼女の目には、
  涙が浮かんでいました。

 

 

  少し前、
  彼女は髪型や服装を
  思い切って変えました。

 

  今の自分に似合うものを、
  選んでみたかったから。

 

 

  そんな彼女を見て、
  旦那さんは言ったそうです。

  「その身なりはやめた方がいいよ。
  今までの素朴な感じが、とても良かったのに。
  良さが失われる。」

 

 

  悪気はなかったと思います。

 

  旦那さんは、
  今までの彼女が好きだった。
  だからこそ出た言葉だったのでしょう。

 

 

  でも、彼女には違って聞こえました。

 

  「今の私は、好きじゃない。」

 

  そう言われた気がしたのです。

 

 

 

  そんな頃、
  学生時代の旧友と再会しました。

 

  お茶をして、近況を話す。
  ただ、それだけの時間。

 

  彼は変わった彼女を見て、
  静かに言いました。

 

  「とても似合っていて、素敵だね。」

 

 

  その瞬間、
  涙が出そうになったそうです。

 

 

 

  本当は、
  旦那さんに言ってほしかった。

  「変わってもいい。」
  「今の君も素敵。」

 

  その一言を
  ずっと待っていたのかもしれません。

 

 

 

  彼女が心を動かされたのは、
  旧友だったからではありません。

 

  《変わった自分を、認めてもらえたから》

 

 

  そして、
  彼女を一番苦しめていたものは
  旦那さんの言葉ではありませんでした。
  
 

 

  

  《愛されるためには、
  相手が好きな自分でいなければならない》

  そんな思い込みだったのかもしれません。

 

 

  だから
  今の自分を好きになってくれる人の言葉が、
  胸に響いた。

 

 

 

  人は少しずつ変わります。

  価値観も。
  好きなものも。

 

  けどそれは、
  《良さを失うこと》ではありません。

 

  生きてきた時間が、
  あなたを育てたということです。

 

 

 

  旦那さんは、
  これまでのあなたをずっと見てきた。

 

  あなたは、
  今の自分を生きています。

 

  どちらも間違いではありません。

  ただ、見ている時間が違うだけ。

 

 

 

  もし今、誰かの《好き》に合わせるうちに
  自分が分からなくなっているなら。

 

  一度だけ、
  自分に問いかけてみてください。

 

  誰に愛されるために
  今の自分を否定しているのかと。

 

 

  あなたは、
  変わってしまったんじゃありません。

 

  《誰かのためではなく、
  自分の人生を生き始めただけ》

 

 

  その変化まで否定しなくていい。

  それもまた、今のあなたなのだと思うのです。

 

 

 

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  《プロフィール》
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