《鳥居さり》いいとこ探しの罠 その人、許して大丈夫?
人のいいところを探しましょう。
そうすれば、もっと穏やかに、幸せに暮らせる。
確かに、それはその通りです。
誰にだって長所があります。
嫌なところだけを見て人を判断していたら、きっと人間関係は疲れてしまうでしょう。
でも、この言葉を都合よく使ってしまう人がいます。
あの人にもいいところがあるから。
本当は悪い人じゃないから。
優しいときもあるから。
だから、嫌なことをされても我慢する。
それはもう、いいとこ探しではありません。
我慢する理由を探しているだけです。
仕事はできるけれど、人を馬鹿にする。
普段は優しいけれど、こちらの気持ちを何度も踏みにじる。
面白くて魅力的だけれど、約束を守らない。
それでも、いいところがあるから……と許し続ける。
では、その人のいいところを守るために、あなたは何を失っているのでしょう。
時間でしょうか。
自尊心でしょうか。
安心して過ごせる毎日でしょうか。
相手にいいところがあることと、あなたが嫌な思いをすることを我慢することは、別の話です。
そして、これは恋愛だけの話でもありません。
家族でも、友人でも、職場でも同じです。
いい人でいようとするあまり、何でも受け入れてしまう人は、残念ながら大切にされるとは限りません。
むしろ、何をしても怒らない人。
何を言っても離れていかない人。
いつも自分に合わせてくれる人。
そう思われてしまえば、あなたの優しさは、いつの間にか便利さに変わります。
これは少し厳しいことですが、嫌なことを嫌だと言わない人は、相手にとって都合のいい人になりやすいのです。
もちろん、何でも相手を責めればいいわけではありません。
相手の長所を認める。
事情も考える。
自分にも反省するところがないか考える。
そのうえで、それでも嫌なものは嫌だと言う。
私はこう思う。
これは傷ついた。
こういうことはやめてほしい。
自分の意見を伝えることは、わがままではありません。
自分を大切にするための最低限の意思表示です。
いいところを探すのは、相手を甘やかすためではありません。
人の欠点ばかりを数えて、自分まで不幸にならないためです。
だからこそ、相手のいいところを見つけながら、悪いところにはきちんと線を引く。
その両方ができて、初めて健全な人間関係になるのだと思います。
あなたは、本当にいい人でいたいのでしょうか。
それとも、嫌われるのが怖くて、いい人を演じ続けているのでしょうか。
いい人をやりすぎて、自分の人生を損していないか。
幸せになりたいのなら、そろそろ考えてみてもいいのかもしれません。
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