《空馬羽津呂》◆ 第一章 バウハウスに学ぶ“コンセプトの力” 6.「制限は、創造力を強くする」
◆ 第１章 バウハウスに学ぶ“コンセプトの力”
6.「制限は、創造力を強くする
デザインというと、自由にのびのび表現するものだと思われがちですが、
実は 自由よりも“制限”のほうが、創造力を強くすることがあるのです。
バウハウスの教育でも、最初に与えられるのは
「点・線・面だけで表現しなさい」
という、とても厳しい制限でした。
色も形も自由ではない。
でもその制限の中で、学生たちは
“本当に伝えたいもの” を見つめざるを得なくなり、
結果として独創的で力強いデザインを生み出していきました。
これは、人生にもビジネスにも、そして占いにも同じことが言えます。
私たちはときどき、
「もっと自由になれたら」「選択肢が多ければ成功できる」と思ってしまいます。
でも実際には、制限があるからこそ
自分が何を大切にしているのかがハッキリする のです。
・時間が限られているから、選ぶ力が磨かれる
・お金が十分でないから、本質を優先できる
・環境に制約があるから、新しい道を発明できる
制限は、創造力の“敵”ではなく、
むしろ 創造力を研ぎ澄ますためのフレーム なのです。
そしてもうひとつ大事なことがあります。
制限の中で力を発揮するためには、
「固定概念を壊す勇気」
が必要だということです。
「こうあるべき」「普通はこう」という“見えない枠”を壊した瞬間、
突然視界が開けて、
「あ、こうすればいいんだ」
という気づきがやってきます。
バウハウスのデザイン教育は、
まさにこの“制限のなかで自由を見つける”プロセスそのものでした。
そして占いも同じです。
カードや星は決まった形をしているけれど、
読み解き方や導き方には無限の可能性があります。
制限があるからこそ、
そこに その人だけの物語を生み出す創造力 が宿るのです。
